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20日の日経産業新聞にコマツのリーダー選抜育成制度のその後という記事がありました。 コマツが将来の幹部候補を育てる「ビジネスリーダー選抜育成制度」を1996年に導入してから10年が経過しました。同制度下で育った人材が執行役員に就任するなど成果も上がっているということです。 世界で戦うには経営理論をしっかり学んだ40歳代の経営幹部育成が欠かせないというところから研修がスタートしました。 育成の本番は研修が終わってからです。早期選抜に加え、経営の“修羅場”を体験させる計画的な育成を最大の特徴とします。関係会社や工場の幹部に抜てき、じっくりと時間をかけて経営者予備軍を育てる息の長いフォローが続きます。 (1) 20―30歳代の社員が対象の「ビジネスリーダーB研修」。 昨年10月から今年7月にかけて実施した研修では毎月5日間を大学講師による講義や役員とのディスカッションに充てた。研修の締めくくりに新ビジネスの立ち上げや経営課題の解決方法を役員に提案した。 (定員は一回につき20―30人前後) 各部署が推薦した社員を試験でさらに絞り込む。 まず課されるのが適性検査。 性格診断のようなテストで「組織管理」や「創造革新」といった項目の点数が高い人だけに絞り込む。さらに人事部長や各部門長による面接でふるいにかけて最終的に選抜する。 (講義では経営理論を体系的に学ぶ) その上で役員とのディスカッションを重ね、研修の最後に発表する役員への提案内容を作成することで、講義で学んだ内容を実際の経営にどう当てはめるかを身につける。 (研修を終えた社員の人事権は社長に) 研修を終えた社員の名前はリスト化して各部門長に渡す。リストに載っている社員は部門長の意向だけでは動かせない。 (ふるい落としも) 研修終了後1―2年ほど経過すると、幹部に抜てきし、経営を実践させる場を与える。これまでに海外工場の工場長や合弁会社の幹部、販売代理店の副社長など次々に重要ポストに就任してきた。 機会を与える代わりに、選別も厳しい。年1回の再評価がそれにあたる。 各部門長はB研修を終了した社員を三つに色分けする。 経営幹部候補として執行役員や主力工場、関係会社のトップを目指す「α」、 部門長候補の「β」、専門職タイプの「γ」。 一度でも「β」と「γ」と評価された時点で、その社員は幹部候補からふるい落とされたことになる。常に評価の対象になり緊張感が途切れることがない。 (2)常に「α」を取り続けた社員がA研修入り 40歳代半ばの社員を対象にしたのが次の研修「ビジネスリーダーA研修」。 A研修の内容は国内外にある有名大学のビジネススクールに4週間程度通うというもの。B研修のような社内で用意したものではないが、「選ばれたことでリーダーとしての自覚を高めるのが狙い」だ。 これまでに240人がB研修を終了した。A研修終了者は174人だが、制度発足当初はB研修を受講せずにA研修から始める社員もいた。BとAの両方の研修をくぐり抜けた社員は31人しかいない。同社の連結ベースの社員数は34000人。選抜育成制度の精鋭ぶりが分かる。A研修終了後、再評価を経て執行役員に就任する人材も複数生まれた。 * * * 私も以前総務部長として、幹部養成のためのビジネススクールに派遣する若手の役員候補者の人選に携わっていたことがありました。役員から候補者の推薦はあるのですが、その中から候補者を絞り込む作業に頭を悩ましていました。 コマツの制度は大変系統だっており、人選のプロセスも明確です。公平な機会を与えてオープンに競争させるということは良いことと思います。 なによりも、その場限りの制度ではなく10年間も継続して人材を育成してきたというところに、関係者の努力が光ります。この制度から社長が出る日を楽しみにしたいと思います。 |
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